ざれごと

Twitter(@taa_s3)に書ききれないことをかきます

不在

 

 

セブンイレブン照り焼きチキンとたまごのサンドは、常に選択肢の3番目くらいにいた。

 

出会いがいつだったか、思い出すことができない。君はいつだって、3番目の位置にいた。

いつも、居てくれたから。

 

今日僕は君の不在に気づいた。いや、少し前から気付いてはいたんだ。

 

けれど僕は、きっと珍しく売り切れているんだ、と自分に言い聞かせて、君がいつの間にかいなくなっていたことから、いなくなっていたことに気づかなかったことから、目を背けていた。

 

君とのお別れの日が思い出せないんだ。

君はどんな気持ちでここを去っていたのだろうか。

僕はその日、何をしていた?何を手に取った?

君はそれを、どんな気持ちで見ていたんだい?

 

 

僕は君のことが嫌いじゃなかった。

少し食べづらいことや、実は少し臭いがきついこととか、そういうところも含めて好きだったんだ。

 

僕は君に会いたいんだ。会って話がしたい。

馬鹿だよなあ、いつまでもそこにいるなんてこと、ないのに。

 

 

君はいま、どこで何をしているんだい。

 

 

僕は君に想いを馳せながら、チキンカツサンドを手に取った。