ざれごと

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外出自粛シリーズ①デスノート Ligte UP THE New WORLD

 

 

デスノート Light up the NEW world

デスノート Light up the NEW world

  • 発売日: 2017/04/05
  • メディア: Prime Video
 

 

暇だ。

 

営業先訪問規制が厳しくなり1か月が経過した。

家でできる事務作業も限られている。

そんな僕の最近の親友はHulu AmazonPrimeVideo Netflix 

 

ただ漫然と見ても勿体ないので備忘録兼、気になって見ちゃう友人ができることを祈って印象的だった映画、ドラマの感想を綴っていこうと思います。

 

第一弾は、人気漫画デスノートの完全新作映画。

2016年公開の作品で、たしか大学時代の後輩と共に劇場まで足を運んだ記憶があります。

 

 

 デスノートは僕が中学生くらいの時に爆発的に流行った漫画で、アニメーション化映画化等された、言わずと知れた超有名作品。

 

名前を書くと人が死ぬノートを使い凶悪犯罪者を裁く「キラ」とその正体を追う「L」の物語。本作品はこの漫画版デスノート原作の実写映画2本の内容を把握したうえでの視聴を推奨します。

 

 

〇総評

デスノート二次創作としてはまあまあ原作へのリスペクトが感じられて好印象。

映画作品としての評価はお察し。

 

〇あらすじ

映画版デスノート完結から10年後の世界。

死神の気まぐれから再びデスノートが人間界にわたり、その数6冊。

6冊のデスノートをめぐってLもどき、キラもどき、警察の推理合戦が幕を開けるぜ!

 

〇雑感

あらすじを見たとき結構期待しました。

デスノートにはかなり多くのルールが存在して、原作単行本におまけみたいな形でちょっとずつ記載されていたんですね。

そのうちの一つ「6冊ルール」が物語の根幹にあるという事で、かなり期待値が高かったんです。

人間界で効力を発揮するのは6冊のデスノートのみ、7冊目以降は効力を発揮しない。

だからデスノートを6冊集めて封印すれば二度とデスノート事件は起きない、集めようというLもどきと警察陣営。VSノートを集めるキラもどきの戦い

 

本作品は僕の記憶が正しければ公開当時まあまあ酷評だったはず。

その理由は下記の通り

 

①頭脳戦がチープ

ひょっとしたら致命傷かもしれない。キラとLのだまし合いを期待しちゃうと厳しいですね。

ex)キラ(もどき)を挑発して電話に応じさせ逆探知、居場所がわかったぞ!→罠でした

ex)リュークがうっかり喋るというなかなか間抜けなきっかけで物語の核心になりうるトリックを知る

 

②登場人物が魅力的ではない

特にLもどきが最悪。ただの声の大きいチンピラ。

 

③6冊のノートを活用しきれない

予想はできていたけれども、そりゃあ2時間強の映画でできることは限られているといえども、主要人物以外のノート保有者があっけなく見つかりすぎちゃうね。街中でノート使いまくるお姉ちゃんの描写は嫌いじゃなかったけど。

 

 

そんな中でなぜデスノート二次創作として評価できるのか。

以下壮絶なネタバレを含むので、未視聴で今後視聴可能性のある方はブラウザバックしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語終盤で×××がキラだったと判明するわけですが、賛否分かれるこの展開において僕は「この映画は原作をリスペクトした良い作品である」と感じました。

 

×××はキラ捜査本部の人間で、デスノート確保のために奔走していた人物でした。

そんな×××はノートの所有権を放棄してキラとしての記憶、ノートの記憶を失っており、Lもどきとともにキラもどきを追っていたんですね。

 

この展開に既視感を覚える方は漫画デスノートが好きな方です。

夜神月くんも同様の手口でLの捜査の手から逃れました。

自身をLの監視下に置き、ノートの所有権を放棄してその間別の人にノートを渡し、殺人が起こさせることで自身の潔白を証明したのでした。

 

そしてその後、記憶をなくした月くんはLとともにキラを追います。

この(元)キラとLの共闘は原作コミック・アニメの「ヨツバ編」にあたり、個人的にとても好きなシリーズです。

※実写映画においては「高田清美」がその役割を担っています。

その後月君はLとともにキラを割り出し逮捕、ノート確保に至るというわけです。

 

そこでノートを手にした月くんは記憶を取り戻し、(ノートに触るとノートに関する記憶が蘇るのです)「第二のキラ」ミサの協力を得てL殺害に成功します。

そこから第二シーズンになるのが原作版、Lが自らの名前をノートに書くことでその場で死ぬことを免れキラを確保したのが映画版(だったはず)

 

「計画通り」と月君がほくそ笑むシーンはあまりにも有名です。

 

そう、本作品はキラ自身が所有権の放棄でL陣営として捜査をする「ヨツバ編」オマージュだったのです。

そう思い至ったときに僕は、この映画の原作への深い愛を感じました。

 

また、ノートの存在が明らかになってからの物語、第二のL「ニア・メロ」編は実写映画では存在しません。

 

本作においてニア・メロ編の

・メロ(第二のLの片割れ)にノートが渡り使用する展開

・防護ヘルメットを死神の手で外させて殺害の手助けをする展開

 

というオマージュが散見され、実写映画で描き切れなかったヨツバ編、ニアメロ編を再編しようという気概が感じられました。

松田、ミサといった過去作登場人物も物語に絡み、特にミサの最期のシーンは特に印象的です。

デスノートファンによる二次創作としては上出来なのではないかと僕は感じました。

 

賛否分かれる映画ではありますが、原作ファンは一見の価値ありかも。

そんな感じ。

 

 

 

次回「ピッチパーフェクト」