ざれごと

Twitter(@taa_s3)に書ききれないことをかきます

人生

 

家の近くのFamilyMartがつぶれた。

道路を挟んで向かいにはセブンイレブンがあった。

 

そのFamilyMartはいつも弁当が無くて、がらんとした店内で留学生と思しき女性アルバイターが退屈そうにしていたのが印象的だった。

 

道路を挟まない分、多少品ぞろえが悪かったとしてもコンビニに用がある時にはそのFamilyMartを優先した。しかし目当てものものが無くて結局店を出て横断歩道を渡りセブンイレブンに行くのだ。

 

僕は何も買わずに店を出るのが申し訳なくて、いつもブドウ味のハイチュウを買って、留学生アルバイターの有難うございましたを背に店を後にする。

 

セブンイレブンで買い物をして、帰路横断歩道を渡ると自動ドア越しにその留学生アルバイターと目が合ってちょっと気まずかった。

 

発注を抑えていたのは人が来ないからなのか、もう店じまいが決まっていたからなのか、どちらかわからないのだけれど品ぞろえの悪さはさらに人をその店から遠ざけた。

 

もはやその品揃えの悪さが癖になって僕は店の近くを通るたびにハイチュウを買った。

 

2か月前、そのFamilyMartは閉店した。僕は件の留学生アルバイターが元気にやってるかどうか非常に気になった。

あんな寂しいコンビニでも、彼女にとっては大切な生活費を稼ぐ場であり、そして少なからず愛着を持った場だったろうに。

 

彼女に思いを馳せながら僕は横断歩道を渡り、セブンイレブンでハイチュウを買った。

レジには彼女がいた。

化粧が濃くなっていて、はつらつとしていた。

 

なんとなく僕は人生を感じた。

なるようになる。

 

 

酷暑が続きますが倒れない程度にぼちぼち頑張ろう。